コンサルタントとして「話がうまくなりたい」というのは大命題です。「話し方教室に通った方がいいですか?」という質問もかなり多いです。しかし、「より尖ったコンサルタントになりたいと思うのであれば行くべきではない」というのが私の考えです。
話し方教室で得られるもの、得られないもの
話し方教室は素晴らしいものですが、話し方教室で学べるのは、声の出し方や伝え方といった「話し方の基礎」の部分です。教室に通うことで、例えば、「えーと」「あのー」を取るとか、身振り手振りをするとか、そういった基本的なことは身につくでしょう。
話し方教室や講師養成講座に行くことは否定しませんし、とてもいいことだと思います。しかし、カリスマ的な、尖ったコンサルタントや講師になりたいと思うのであれば、『個性の追求』が必要です。
例えば、私の個性の一つは「話がとにかく早い」ことです。これは昔からよく指摘されていました。「もっとゆっくり話されたほうがいいんじゃないですか」「話し方教室に行った方がいいんじゃないですか」というようなことを言われたこともあります。ですが、こういった意見は全て無視してきました。
20代で仕事を始めたというのもあって、20代は尖っていなければならない、特徴がなければ講師としては絶対に覚えてもらえないということで、話し方が早いことを長所にしようと思ったからです。
大事なのはコンテンツと個性が伝わること
例えば、ノウハウA、B、C、D、と話していったとき、聞いている方が「さっきのノウハウCって何だっけ?」というようなことにはならないようにしています。早いのは、早く聞いても大丈夫なところだけです。
例えば「ホームページでリスティング広告を出すことがいいノウハウだ」ということを伝えたかったら、聞いておけばわかるところは早くてもいい。ですが、ちゃんとメモを取って欲しいところはしっかり立ち止まること。これを繰り返すことで、聞き漏れがなくなっていきます。話し方が上手くなることよりも、しっかりコンテンツが伝わって、自分の個性が出るかどうかという方が大事です。
色々な心理学でも言われていることですが、話している内容よりも見た目の方が相手に与える影響は強いですし、何を話すかよりも誰が話すかということが結構大事だったりもします。話し方というのは、サブでしかありません。
私はコンテンツ重視派なので、話し方がどうかというよりは、話し方に個性があってコンテンツがしっかりしていることが一番だと考えています。個性があれば言うことなしです。そしてもっと上手くなりたいと思ったら、例えば一圓克彦さんのように、上手な話し方や笑わせ方ということもマスターしていくといいですね。
私もまだまだですが、セミナーでは、高度に笑わせるというのが一番難しいですから。色々なロジックはありますが、まずはコンテンツがしっかりしていて個性が出ているということが大事で、話し方というテクニックだけでは、本物にはなれないのではないかと思います。
横須賀輝尚
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DATA:
32歳(男性)東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務