コンサルタントには様々なスキルが求められますが、その中でも代表的なスキルが「聞く」スキルです。かつては「聞く」ことがフォーカスされることはあまりなく、ただどう話せば良いかが注目されていましたが、コーチングの導入などによって、「聞くことが大事」というのは当たり前になってきました。特に無形物がサービスであるコンサルタントにとっては、聞く力というのはとても重要になりますが、実際のところはどうなのでしょうか。
まず、相手の話を遮らずに聞くというのは最低限のスキルというか、心構えです。相手は困っているからこそコンサルタントに相談するわけなので、これは最低限で、もはや説明するまでもないと思います。まず聞く時間を増やすというのがひとつのスキルです。この次に重要な聞くスキルが「質問」によって相手のことを引き出すスキルなのですが、一般的にはこのフレーズやトークに注目されがちです。しかし、重要なのは「質問」によって本当の答えを言ってくれるかどうかで、実は質問そのもののスキルよりは、相手との関係性をつくることの方が優先順位としては高いのです。
例えば、あなたがクライアントだったとき、まるで素性の知らないコンサルタントに対して、経営上の本音を言うかどうかと聞かれれば、すぐに全部さらけだせないというのが現実でしょう。相手のコンサルタントがどのような人で、信用に他律人間か?あるいは相談するに相応しい実力を持っているか、そうした疑念が晴れた上で相談するのが普通でしょう。ですから、質問スキルも重要ですが、それ以上に関係性をつくることが重要なのです。
実力に関しては、資料やトークの内容等で表現できるでしょう。ですから、重要なのは人間性の部分でしっかりとした関係構築ができるか、ということになります。では、どのように人間関係を構築していけば良いかといえば、やはり自分をどれだけさらけ出せるかどうかに尽きるとLClabは考えています。要は、なんだかよくわからない人間には、相談なんかできないものです。つまり、何の駆け引きもなく、自分の実力や性格、信条などを話すこともとても重要なわけです。
聞くスキルが注目されることで、「話すよりも聞くほうが大事」というのがあまりにもセオリーになりすぎました。そのため、聞いてばかりで自分の話をしないコンサルタントも存在します。しかし、それではやはり信頼を勝ち取ることはできないのです。ですから、聞くスキルを学ぶ前に、しっかりと自分のことを伝えるということが、実はとても重要なことなのです。
(執筆:LClab編集部)
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DATA:
32歳(男性)東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務