横須賀輝尚ノウハウ集

コンサルタントは、教えてはいけない

一般的にコンサルタントは「クライアントに何か知識やスキルを教えるもの」と考えられがちですが、実際のところはそれだけでは足りないケースがほとんどです。ある意味矛盾しているように見えるかもしれませんが、ただ教えるだけでは足りないのです。その理由は簡単で、どんなに優れた知識やスキルであっても、クライアントが求めていなければ、その回答は意味を大きく失ってしまうのです。

例えば、「社員数が増えすぎて、支持命令系統がうまく機能せず、社内が混乱している」という社長の相談があったとしましょう。文章だけでこれを見れば、人事制度の見直しや研修の導入、理念をつくって浸透させるなど、様々な対策が思いつきます。しかしながら、実際のコンサルティングの現場では、「社長が発した言葉が、本音の相談かどうか」はわからず、見極める必要があるのです。本当にテクニック的に、制度的に困っているのであれば、そうしたアドバイスをするのが良いでしょう。しかし、現実問題としては、社員が増えたこと(自らの力で増やせたこと)をねぎらって欲しいだけかもしれない。つまり、クライアントには感情があるわけです。そういったところを見極めないと、一見良いアドバイスをしたようにみえても、手応えがまったくない、なんてこともありえます。

ですから、クライアントが本当に求めているものは何か?それを面談等の中で探していくことが必要なのです。そのために必要なスキルとして、コーチング等の質問スキルや経験を積み、「雰囲気」等で感じることのできる能力が必要になってきます。感じられるかどうかについては、非常に抽象的なことになりますが、まずは場数が必要です。中にはこれが得意な方もいれば、そうでない方もいると思いますが、そういったことに気付こうとする姿勢がなければ、満足のいくコンサルティングをすることはできないのです。重要な質問は、「クライアントは、なぜ今このタイミングで、この相談を持ちかけたのか?」ということになります。

(執筆:横須賀輝尚)

▶人気記事:コンサルタントの模範解答51 あなたならどう答える?

コンサルタントのあなたに問題です。下記のクライアントからの相談に、あなたはどのように回答しますか?

DATA:

32歳(男性)
東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務

「本物はこうしてつくられる」あるコンサルタントの独白前のページ

コンサルタントにとっての、「出版」とは次のページ

ピックアップ記事

  1. コンサルタントの報酬単価は、高めから勝負することがポイント
  2. コンサルタントの収入源「研修」
  3. コンサルタント養成講座を受講するのは有効か?
  4. 会計士系のコンサルタントの仕事内容
  5. コンサルタントの持ち物の注意点とは

関連記事

  1. 横須賀輝尚ノウハウ集

    自分の右腕を作ることはできるのか

    「自分と実力が近い人材を育成することは可能か」というのは昔からある話で…

  2. youtube

    コンサルタントの収入源「研修」 (youtube版)

    音声:横須賀輝尚(パワーコンテンツジャパン株式会社 代表取締役)…

  3. コンサルタント研究記事

    ネットビジネス系のコンサルタントの実態とは?

    コンサルタントの種類も多数いますが、ここ10年で一気に増えたのが、大枠…

  4. 横須賀輝尚ノウハウ集

    コンサルタントとアライアンスする時の注意点

    フリーコンサルタント同士がプロジェクトチームを組んで取り組むというのは…

  5. 横須賀輝尚ノウハウ集

    コンサルタントは話が上手である必要があるか

    コンサルタントとして契約を取っていくという場合には、話が上手くなる必要…

  6. 横須賀輝尚ノウハウ集

    「モチベーション問題」にどう対応するか

    「モチベーションが上がらなくて困っている」など、コンサルタントはよくモ…

ログイン

特集記事

ピックアップ記事

PAGE TOP
PAGE TOP