横須賀輝尚ノウハウ集

未経験の業界に関するコンサルティングをどう成立させるか

コンサルタントをしていると、未経験の業界や扱ったことがない手法に関するコンサルティングを求められることもあります。

このとき、私は口数が少なくなります。当たり前ですが、未経験なので語るに足りる知識がないからです。こういうときにコンサルティングをどう成り立たせるかというのが今回のテーマです。

得意・不得意を相手に伝えておく

まずは前提として、得意分野とそうでない分野について相手に伝えておくことが重要です。「私はこの分野が得意分野です。そこに関しては非常に強いのですが、他の分野では知らないことも多くあります」ということを伝えて前提を作っておきます。

私の場合、士業のことならほぼ何でも答えられますが、飲食店や警備業、運送業というような全然違う分野や業種のことを聞かれると、同じようにはいきません。例えば、ドライバーの労働管理がどうなっていて、どういう安全管理をしているかとか、そういうところはやはり知らないわけです。

得意・不得意を明確にするということは、強みと弱みを明確にしておくということでもあります。コンサルタントで全てが得意分野で、全ての分野に精通している人はいません。どこかに苦手分野があります。

例えばリスティング広告に強いけれど、組織運営に関しては弱いコンサルタントがいたとします。ですが、組織運営に弱いということは弱点にはなりません。リスティング広告に関しては相談できる。強みと弱みを明確にすることで、強みが輝くということなんです。

不得意分野のコンサルティングを求められたとき

不得意分野を明確に示しているのに、それでも相談をしたいという方はたまにいらっしゃいます。私も過去に経験しました。「それでもいいからコンサルティングをしてほしい」といわれたときには、私は質問を主体にしてコンサルティングを進めていきます。

例えば、「不景気なので業績が落ち込んでいる」と相談に来た警備会社の方がいたとしましょう。質問を主体にすると、例えばこういった質問をすることになります。

「なぜ不景気なんですか」
「不景気だとどういうことに困るんですか」

そこで相手から「不景気だとイベントが減る。だから警備の仕事が減る」という答えが返ってきたなら、解決策の一つとして、イベントが増えればいいということがわかります。

そこで取れる手段として、イベントを増やすための営業をする・自分たちでイベントを作るという手段を提示することができます。

このように質問を主体にしてコンサルティングを行い、満足していただいたケースもありました。

ある程度の背景知識は必要

ただ質問ができればいいというだけではなくて、背景としてビジネスモデルマーケティングの知識は当然必要です。それはなぜかというと、自分の得意な領域に持っていくために質問をするからです。

例えば私なら、1を10にするコンサルティングよりも、0から何かを生み出すコンサルティングが得意です。それにセミナーに関する知識も豊富です。先ほどの例であれば、警備会社がイベントをするとなれば、セミナーのノウハウが役に立つわけです。

そうやって、自分が得意な領域、自分が役に立てる領域に持っていくことがポイントです。

エステサロンのコンサルティングを行った例もあります。競合が強くてどうしても月商100万行かないという相談でした。エステサロンは基本的に大手が強くて、郊外に行くほど個人のサロンはなかなか爆発的に売上を上げるのが難しくなります。

特に、単なるリラックス目的ではなくて、ブライダルや脱毛といったもっと明確な目的が必要になります。私にはエステサロンについての専門的な背景知識がないので、ここでも質問をしていきました。

ビジネスモデル理論としては、単価が高いものを売るとか、継続収入を得られるようにするとか、いろいろな理論がありますが、一番取り組みやすいものとしては、単価が高いものだと考えています。

例えば、月商目標が100万円なら100万のものを一個売ればいい。そこで、サロンで一番高い物を聞いたところ、50万円くらいの商品があることがわかりました。

ただ、表だって販売はしていなかった。クライアントとしては、買いたい方がいれば売りますが、買いたい人はいないのではと思っていたそうです。そこで、売れるかも知れないのでとりあえず値札をつけといてくださいと言ったら、その翌月に一個売れました。

結果的に、その商品は数ヶ月に一度売れるようになりました。高額商品なので即決する人はいませんが、値段がついていることで、購入できるということがわかります。

このロジックとしては、「高い金額のものを売る」という理論が根底知識としてあったことです。そこで、一番高い商品は何かを聞きました。言葉にするとそれだけです。

分からなければ、分からないなりに「良いアドバイスをしたいので、よかったらいろいろ聞かせていただけませんか」といっていろいろ話をしてもらう。これは大前提です。こうやって知識を増やしていくことが重要です。

横須賀 輝尚

▶人気記事:コンサルタントの模範解答51 あなたならどう答える?

コンサルタントのあなたに問題です。下記のクライアントからの相談に、あなたはどのように回答しますか?

DATA:

32歳(男性)
東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務

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