世の中にはビジネス教材が山ほどあり、たくさんのコンサルタントがビジネス教材を発売しています。ビジネス教材は書籍と同じで、出した瞬間から劣化していきます。コンテンツとして作る以上、それは避けられません。
では、過去のビジネス教材からはもう学ぶことがないのか。例えば10年前とても売れて人気があったセミナーを収録したDVD教材があったとしたら、それは効果がないのでしょうか。
方法そのものではなく、要素をピックアップする
今と過去が違うのにどうやって過去のことから学ぶのかというと、まずは要素をピックアップすることです。教材を聞くときには、その時代の背景を考えながら聞く。
例えば「FAXDMをやってうまくいったんですよ」という話があれば、それは何年ぐらいの話なのかを考えます。例えば2002年や2003年あたりの時期は、FAXDMが非常にうまくいった年なんです。だからもしも「FAXDMでうまくいきました」という話が2003年くらいのことなら、それは当たり前でもあるんです。
そうするとポイントは、FAXDMを使ったことではありません。ポイントは、新しい手法を選択したということです。そこで、新しいポイントは何か、自分たちが持っているもので、今の世の中でチャレンジできる商品はあるだろうかということを、今の時代に置き換えて考えることが大切です。
ビジネスは過去の成功例をアレンジするもの
古いビジネス教材とはいっても、結局はそのときに成功している事例です。それに、最新のセミナーを聞いたとしても、そのまま同じことができるわけではない。どんなこともアレンジをする必要があります。現代のことをアレンジするか、過去のことをアレンジするのかだけの違いなんです。時代が古ければ古いほどアレンジが大変というだけ。
ただ、技術的なものに関しては新しいものでなければだめです。インターネットマーケティングとかだと、古いものには「これから携帯サイトで稼ごう」とか話しているものもありますが、携帯サイトはもうなくなってしまいました。
自分のレベル感を測ることにも使える
私は過去のビジネス教材をよく聞きますが、そのときには、講師が何歳でそのビジネスを思いついたのかにも注意して聞きます。例えば自分の年齢と比べて若いのか、それとも上なのか。現時点で50歳の人でも、15年前のビジネス教材であれば35歳です。そうすると自分と比べることができます。35歳でこのビジネスを思いついたのはすごいな、とか。そういうところで、自分のレベル感を測ることもできますね。
過去のビジネス教材を聞くときには、具体的な方法よりも、要素を抜き出すということにフォーカスしてみると、より多くのことを学ぶことができます。
横須賀輝尚
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DATA:
32歳(男性)東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務