信頼されるということには、いろんな側面があります。例えば表面的なものなら、出版することも一つの形かもしれません。それから、一貫性なんかもそうです。「あの人は一貫して同じことを言っている」というのは、日本人は結構好きです。
どんな話を聞いてもそれで引いたり相手を批評したりしない
その中でひとつユニークなものあげるとすれば、個人的な考えですが「どんな話を聞いても引かない」ということです。天才塾を始める前にも、私は個人で企業に対してコンサルタントなどもやっていましたが、さすがにあまり人には言えないような相談を受けることもあります。
セミナーなどで話したこともありますが、例えば逮捕歴があるとか、資格の業務停止処分を受けたことがあるとか。こういった相談を受けたときには、「そういうことがあったんですね、私で何かのお役に立てることありますか」というようなことをお伝えしたりします。
「ネズミ講やりませんか」と言ってくるような、本当に変な人には対応しないこともありますが、悪意があってではなくて、いろいろな事情で仕方なくそういうことになってしまったようなケースに関しては、態度を変えたり批評したりしないということだけは気をつけています。
懐の深さを大切にしてクライアントに対応していく
言い換えれば、「懐」と言ってもいいかもしれませんが、そこはすごく大事にしています。例えば社員に残業代が支払えていないという経営者のクライアントがいるとします。(今は適法性云々という話は脇に置いておきます)
そのクライアントから相談を受けたとき、「違法状態だから今すぐ残業代を払ってください」というのは、そんなことはコンサルタントに言われなくても社長もわかっているんです。お金があるならちゃんと残業代は払いたい。ただ経営が苦しいとそういう状況の中で、コンサルタントとしてどういうことを言っていくのか。
例えば社労士のコンサルタントであれば、違法状態の会社に関わっていたら社労士にまで責任が及ぶ、といって手を引いてしまうのか、それとも「これから頑張って給料もちゃんと払えるようになるために、一緒にいろいろな施策を打ちましょう」というスタンスを取れるのか。
もちろんケースバイケースで対応方法は違うと思いますが、その懐の深さのようなところは、信頼されるコンサルタントとして必要な部分といえます。
レベルが高い人ほど軽々しく自分の悩みは言えませんので、そういう時に対応できることが大事なのではないかと思います。
横須賀輝尚
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DATA:
32歳(男性)東京都出身/現在の仕事はウェブデザイナー/
22歳から26歳までビジネス什器の営業を担当/
26歳から31歳までIT系企業でウェブ制作を担当/
32歳で独立開業
メイン商材:ウェブ制作、バナー等デザイン業務